【入門】不動産投資、私の失敗
不動産投資はやめとけってよく言われるよ
不動産投資で、私が経験した失敗例からまず学びましょう。
不動産投資の失敗例
不動産投資をしたものの失敗してしまった具体例をご紹介します。
不動産を確実に手軽に安く入手する方法は、「競売」に参加する方法があります。
【失敗Ⅰ】競売物件を安く購入しものの、メンテナンス料がバカ高くついてしまった失敗
物件さえ安く手に入れれば、収益化できると馬鹿の一つ覚えを実行してしまった例です。
競売は安く不動産が手に入る?
競売というのは、住宅ローンなど、借金が払えなくなった債務者の不動産担保を、銀行などが裁判所を絡めていわゆるオークションにかけてお金に換える強制手段です。 この競売は競争入札で、一部の例外を除き誰でも参加できます。
また、競売告示はあまりメジャーではないため、実のところ競争率は低いのが普通です。 競売に関しては、別のページで詳しく説明します。
一般的に競売物件は、値段もそこそこで、基本的には割安気味です。 相場より高くなることは普通ありません。 つまり、投資資金をそれほど奮発せずとも、手が届いてしまうことがよくあります。
ところが、競売物件というのは、実は難癖のあるものであることが多いのです。 不動産投資のプロは、物件についてくる嫌な担保権や収益物件(抵当権や地役権、地上権など)に着目し、それが大半はきれいさっぱりなくなるものとして競売を好意的に利用します。この事実を持って「競売は安く物件が手に入る」ということだけで、初心者はその中身を勘違いしています。
プロは更地にして、新たにビルを建てる(あるいはデベロッパーに売る)などということを考えますが(不動産を転用するなど)、初心者投資家はリフォーム改修して、賃貸して収益化しようと考えがちです。そのリフォーム回収が意外な盲点です。
私の場合はまさにそれでした。競売物件は、安くて、以前住んでいた人に金銭的問題があっただけで、不動産自体は何の問題もないものだと思い込んでしました。 ところが、実際やってみると競売不動産自体にも問題があることがよくあります。
銀行などもまともな機関の住宅ローンは一度ぐらい滞納したぐらいでは、いきなり不動産まで差し押さえられません。数か月の滞納があったから、金融機関は競売手続しているわけです。 ちなみに、数か月滞納すると「毎月いくら払って返す」という期限の利益を失い、債務者は残額を一括返済しなければなりません。そのため、競売して不動産を売却し、一括返済に充てるわけです。
そのような立場に置かれた住宅ローン滞納者は、水道や電気、ガス代、その他もろもろも滞納していることが多てわけです。生活インフラを停止されて数か月もすれば、建物、特に設備は痛みます。水の流れないトイレ臭い、再び水を流し始めても配管の痛み、漏れる悪臭などは簡単には消えてくれないのが普通です。 最低限、部屋の中には悪臭が残らないようにリフォームするのが妥当です。
私の手に入れた物件は、まさにそういうものでした。 室内はゴミだらけで、壁は汚れ板を張りなおす必要がありました。窓も一日中締め切っているのか、潤滑油をさす程度ではスムーズに動きません。つまりフレームこど壊れた窓ということです。 配管周りから出る悪臭は、何でもかんでもトイレや台所に流し、配管パイプが部分的に詰まっているあり様です。これは配管をリフォームしたからわかったことです。
トイレの悪臭は我慢できない人が多く、この部分を手抜きすると、顧客がつかないばかりか、悪評がたち設備状況も悪化し、最悪のケースでは事故に発展する可能性もあります。
結果的に、物件自体は割安で安全に入手できましたが、部屋の改修費用がかさみました。半年以上かけて、収益化できる程度にまでに仕上げ、入居者募集をかけましたが、優良顧客がなぜか入りません。 以前の入居者の評判が悪く、周辺トラブル等も少しあったようで、いざ現物を見に来てくれた見込み客は、最終判断としてあきらめることが多くありました。 リフォームすれば何とかなると見込んだ私もアオかったといえます。
最終的には、売却を決めることになり、支払った税金関係をも含めれば収支は少しマイナスになりました。
競売物件は内見をして購入できなかったり、悪評により人がつかなかった利するリスクもあるため、よく確認してからの投資をおすすめします。
物件チェック!
- 競売物件は、後から大幅な追加投資が必要になることがある
【失敗Ⅱ】地方の新設大学とショッピングセンターの需要を見込んだ失敗
私もそうでしたが、アタマの弱い人がついつい考えてしまう、下宿大学生に賃貸して収益化する方法です。大学生の時は、下宿を探すときは大学生協などを頼ったことがありましたが、「〇〇大学生限定」などのように、明らかに学生相手の商売をしているアパートがありました。
みのような薄っぺらい経験から、学生に貸せば収益化できると簡単に考えました。ところが、やってみるとそんなことはありません。 私が学生だった頃は、街の真ん中いたので、「学生相手に社会人並みのサービスを」みたいな、いわゆる親がリッチ層をターゲットにしていたわけです。
一方、私が投資したアパートは、都会からは離れた場所ですが、新設大学の誘致に成功していました。 最寄駅から大学やショッピングセンターまで15km以上あり、しかも道は平たんではないので、大学と最寄駅の間にあるアパートは収益化できると見込んでいました。 大学が開校し、大学とソコソコのショッピングセンターがあるだけで、それ以外のビジネス客はまだいません。
とくに良い意味で有名大学でもなく、そのバックグラウンドも問題が明らかになると、状況は悪変化します。どうやら、その大学は留学生で維持されているようで、留学生身分の学生はなぜか新幹線で通わなければないような場所に、下宿先があったりします。 そして、真面目に学生にアパートを貸すというようなビジネスは空回をはじめました。
一方、まじめな地元の学生は、実家から大学に通い、少し離れたところ実家程度なら、自動車免許を取得して、自動車通学する学生も増えます。
これが大学でもなく、大企業の工場が移転してきたケースであっても、そうかわりません。 工場や学生を主な顧客と見込んで、大学や工場には近いけれど、駅からも離れている立地の良くない物件であれば、工場閉鎖や大学規模縮小の場合には、事実上利用者もなくなります。
私の例では、浅はかに新設大学の学生だけを見込み客として、アパートに投資したものの、後に大学規模が縮小され、良いうわさはたたず、当初の見込んだ収入が出ませんでした。駅や繁華街にもう少し近ければ、もう少し改善が見込まれたと思いますが、大学と駅とのほぼ真ん中にあるという条件だけでは、普通に暮らすという目的を十分満足させられなかったようです。
この物件は、学生相手に喫茶店を始めたいという人にお譲りし、プラスマイナスほぼゼロにできましたが、不動産投資は買った名妄想通りにはうまく進まないということを思い知らされた例です。
教訓として、投資物件の立地については、特定の大学や工場労働者にターゲットに絞らず、複数の利用者を見込めるかに着目することを怠らないことです。
物件チェック!
- 特定の層だけをターゲットにした不動産投資は再考すべし!
【失敗Ⅲ】高利回りで収益性に惹かれて失敗してしまった
不動産投資を始めようと、不動産投資物件を調べるときは、利回りを確認します。
普通は、高利回りに目を奪われ、そういった物件が魅力的に映ることがあります。
高利回り、すなわち、収益性が良いと判断して購入に走る前に、少し立ち止まって考えましょう。 「なぜ、高利回りになっているのでしょう?」
不動産というのは、取引、活用などなどの間に何社も仲介業者が入るのが普通です。先ほどの競売物件の例でいえば、リフォーム業者などもそれに当たります。 もし、私自身が責任をもってリフォームを完了できるのであれば、もっと収益性が高くなります。間に仲介を入れれば、収益性は悪くなります。
多くの高利回り物件は、この仲介を省いているケースが多いのです。省くといっても、実際はオーナーやオーナーの支配企業自身が処理したり、出費を抑える方法で行われます。
極端な例では、オーナーがヤバイ関係の人で、その人の賃貸する物件に入居すると、ゴロツキに狙われにくくなるといわれる物件もありました。もちろん、その関係の人たち御用達の物件ということで、高利回りになります。 良い言い方をすれば、地元の有力者が支配している、にらみが効くということなんでしょうか。 これを、そういう人たちではない部類の投資家が自分で管理できるかどうかを考えてみましょう。普通は管理会社を仲介させるほかありません。
私の小さな失敗談としては、高利回り物件を入手したものの、それを維持するには、私自身が不慣れな相当量の仕事を継続しなければならないことがありました。 配管や壁張りの取り換えなどは、オーナーがすべて自前でまかっなっている物件で、業者を使ったものではないため、すべてDIY的な部屋になっていました。
住居としては問題なく、建築基準法にも違反していないはずですが、顧客の入居転居のたびに、オーナーが出向いてまる2~3日かけてリフォームするという作業は、私には継続できませんでした。 結局、この部分を業者に委託することにし、リフォームが高くつき、当初の高利回りは維持できなくなりました。
物件チェック!
- 高利回り物件は、その理由を確かめよ!
まとめ
不動産投資で利益を出すには、利回りを計算し、初期費用を含め費用を抑えるコツをつかむ必要があります。セコくケチれば良い客がつかないので、本当にコツといえます。
不動産投資は、失敗すると費やした時間が無駄になることはありますが、それでも資産を失ってしまうようなリスクはきわめて低いものです。
上手くやれば、収益化は難しくないはずですが、現物相手ですので予定しなかったことにもよく出会います。 このような投資が好きかどうかで、向き不向きも決まるはずですね。