暗号資産CFDの税金はどうなってる?
CFD で儲かったら税金もすごいことにならない?
暗号資産CFD にかかる税金は少し注意しておく必要があります。 というのも、FX取引などとは区分が異なるからです。
暗号資産CFDの税制について
暗号資産CFDによって得た利益には「所得税」と「住民税」が課税されます。
確定申告によって、1年間の所得を計算し、国への納付額(所得税)を確定する手続きをする必要があります。
確定申告をすることによって、確定申告書のデータが各市区町村へ送付されるため、住民税の申告を別途行う必要はありません。
ただし、確定申告の必要がない場合には、住民税の申告は必要となりますので、各市区町村の自治体へ手続きを行わなくてはなりません。
確定申告する場合 | 確定申告しない場合 | |
---|---|---|
所得税 | 申告できる | |
住民税 | 申告できる | 申告できる |
- 暗号資産CFDで儲けた場合「住民税」は最低限申告必要
確定申告とは
確定申告とは、1年間の所得を計算し、国への納付額(所得税)を確定し、納税することです。一般的に会社員は、会社が年末調整によって納税作業を代行してくれるため、確定申告が免除されています。ただし、給与以外での所得が発生するなど、一定の条件を満たした場合には確定申告が必要となります。
確定申告が不要な場合
給与所得者で給与・退職所得以外の所得の年間合計額が20万円を超えた場合や、公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金以外の所得の年間合計額が20万円以下の場合は確定申告をする義務はないとされています。
また、専業主婦や学生などの扶養家族で、所得の年間合計額が38万円以下の場合も同様に、確定申告をする義務はないとされています。
確定申告の必要がない人は?
- 年末調整を受けている会社員
- 年収2,000万円以下の会社員
- 給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下の会社員
- 公的年金などの収入金額が400万円以下の年金生活者
- 公的年金などの収入以外の所得が20万円以下の年金生活者
- 所得が38万円以下の扶養家族
確定申告が必要となる場合
暗号資産CFDなどの所得による確定申告が不要な場合でも、医療費控除や住宅ローン控除等で確定申告をする際には、20万円以下の所得であっても、決済した所得すべてを申告をする必要があります。
決済していないポジションの評価損益は、課税対象とはならないため、申告をする必要はありません。
確定申告をする人用がある人は?
- 給与が年間2,000万円を超える人
- 給与以外の所得が20万円を超える人
- 給与を二か所から受け取っている人
- 医療費控除や寄付控除の適用を受ける人
- 配当控除の適用を受ける人
- 住宅ローン控除の適用を受ける人
確定申告をする場合は、暗号資産CFDでの損益も申告する必要があります。
申告しなくても大丈夫な条件なんだけど・・・
確定申告の条件は個人によって異なります。 詳しくは所轄の税務署または税理士等の専門家に問い合わせてみてください。
チェック1 暗号資産CFDで発生した利益は総合課税の雑所得となります。
課税の方法は「総合課税」と「分離課税」の2種類あり、暗号資産CFDは「総合課税」となります。
- 暗号資産CFDは「総合課税」で課税される
総合課税の税率は所得額が大きくなるほど税率が上がる「累進課税」で、1年間の所得をほかの所得と合計して所得税が計算されます。
ただし、2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間については、所得税額に対し2.1%の「復興特別所得税」が課されます。
課税の方法 | 区分 | 内容 |
---|---|---|
総合課税 | 雑所得 | 暗号資産CFD |
分離課税 | 先物取引にかかる雑所得 | FX、積立FX、オプションFX |
チェック2 同年の雑所得であれば損益通算ができる
暗号資産CFDによって損失が発生した場合、複数の会社に分散した暗号資産やブログやYouTube収入などの雑所得内での利益と相殺ができます。
例えば、同年でYouTube で儲けた一方、暗号資産CFDで損失が出ている場合、「儲け-損失」を引き算して、それを利益として申告して良いわけです。もちろん利益がマイナスになることもあり得ます。
チェック3 暗号資産CFDとFX取引の損益通算できない
暗号資産CFDは総合課税の「雑所得」、FX取引は申告分離課税の「先物取引に掛かる雑所得」と、異なる区分のため、合算することはできません。
同年で暗号資産CFDでは儲けたけれど、FX取引で大損したというような場合でも、「儲け-損失」を引き算して、利益として申告することはできません。
なお、「暗号資産FX」という名の商品であっても、申告分離課税にはならず総合課税になります(つまり暗号通貨CFDと同じ扱いになる)ので、注意です。
チェック4 暗号資産CFDでは損失の繰越控除の対象外!
FX取引の損失は翌年以降発生した利益から損失額を控除できますが、暗号資産CFDでの損失は翌年以降の利益と相殺することはできません。
暗号資産CFDで例えば、昨年は大損して、今年は少し儲けたというような場合です。 今年の儲けから、昨年の損失を引いて利益として申告することはできません。
確定申告は個々人の条件によって細かく変わるので、専門家に聞くのが一番手っ取り早いよ。