投資の誤解からみる投資の基本、良い悪いを知るべし
【疑問Ⅰ】大資金でないとまともな儲けにならない?
投資という言葉を聞くと「お金持ちのマネーゲーム」という誤解のままマインドセットしてしまう人が多いように思います。
うち、よんなお金ないのよ
アンタ余裕だね、投資なんて・・・
なんて言葉を、いまだに返してくれる人がいます。 このような答えを返してくれる人々は、堅実で普段の生活に無理をしない習慣が染みついているので、「投資」と聞くとギャンブラー的ないやな印象を持つようです。
その裏腹に、投資の大切さやを分かっていて、あこがれも抱いているのも、そういった人に多いものです。今まで投資は全くしたことないというような人は稀で、「学校遠足の積立金」などといったことは、小学校低学年の時などにした記憶があると思います(もちろん保護者が積み立てるのですが)。 これらは立派な投資です。今使える(処分できる)お金を使わず、運用しているわけです。
では、上の否定的な言葉の本質的ないとは何でしょうか?
それは、次のような理由に絞られます。
- 「運用して利益を出せるほどの資金は持ってないんだよ」
- 「有り金はたいて投資(ギャンブル)して、失ったらどうするのさ?」
ってことでもあります。
投資を始めて利益を出していくには、相当量の資金が必要だと思い込んでいる誤解が多く見受けられます。 利益を今の自分の給料と同じ額と定義でもすれば、さすがに困った結果になりますが、「お小遣い程度」と定義しなおせば、少額、それこそ数千円からの投資で十分です。 例えば、飲み代一回分から始められめる「投資信託」も存在します。
投資方法、投資スタイルによって必要な資金は確かに異なってくるのですが、ここは発想を転換して、自分が出資できる金額から、自分に合う投資スタイルを選択することも可能です。
【疑問Ⅱ】投資とギャンブルは大差ない?
投資は銀行預金とは性質の異なるものです。 銀行預金はある程度の金額までは保証されますが、投資に関してはそれがありません。
そのため、お金を預けたと称して、その資金が投資された場合、ゼロになることも理屈の上ではあり得ます。 馬券を購入して、狙った馬が予想通りにゴールできなければ、馬券は紙切れ(または電子ゴミ)になります。
ギャンブルは根本的に半丁博打と大差なく、失うか、総取りするかの娯楽であり、経済活動とは連動しません。
一方投資は、経済活動から予想し、世界がどう変わっていくか、どう成長していくのか予想することにより、その分野に資金を流し活性化を促します。半丁博打のように、人間の心理面のみに強烈に作用するギャンブルとは、思想・考え方が根本的に違います。
その証拠に、投資の場合は掛け金がゼロになることは極めて例外的です。 通常はリスクヘッジを行いますので、最悪でも3割ロス(これはほんとに最悪のロスです)ぐらいに調整します。資金がゼロになるようことはまずありません。
投資 | ギャンブル | |
---|---|---|
資金 | 負けたら目へ減りする | 負けたらゼロになる |
目的 | 経済活動 | 娯楽 |
見返り | 投資対象次第 | 対象によっては莫大 |
投資は、お金はないけど実力がある企業や人を応援したり、途上国の発展を助けて、成長したら利息を付けて返してもらうなど、キブ・アンド・テイクの経済活動であることがギャンブルとの大きな違いです。
投資とギャンブルは違うものだと理解出来たら、その違いをさらに極めていくのが投資のコアになります。
投資に対する知識を身に付ければ、資産を少額でも順調に増やすことも可能になります。 特別な知識が必要な印象を持つかもしれませんが、誰もが行う経済活動を基盤としていますので、実のところ知識といっても大したものは必要ありません。
詳しい話は後の投稿に委ねますが、投資では価格が上がるか下がるかは確実に予想できるという理論があります。しかし、その値上がり幅や下がりは幅を正確に予想できないので、思ったとおりいかないわけです。この理論は面白いので、後々コラム化します。
カッコつけたかったら、〇〇指数などの意味を極めておくと、投資判断を素早く行うことができます。まずは、初歩的な知識をチェックして、あとは肌感覚で投資の感を身につけることがコツです。
【疑問Ⅲ】投資して学んで何か損するのか?
乱暴な説明をするある銀行では、
「投資信託も銀行預金名も同じようなもんだよ、なぜってこの投資信託は安定してつぶれないから」
投資信託も銀行預金名も同じようなもんだよ、なぜってこの投資信託は安定してつぶれないから
なんてかぶせてきますが、一理あります。
しかし、違いはあるのでまずおさえておくべきは、預入金の出し入れは自由さが違います。銀行預金は、口座や定期を解約するなどの方法で、最低でも元本は取り出せますが、投資信託の場合、同じことをやると元本割れすることがあります。
損得より経済活動である
投資というのは経済活動と考えることができます。 今お金はあるけど、有効に使える人がいるなら預けて運用してもらうという考え方です。 あるいは、自分で何かを買って、お金が必要になったら換金して現金化するということでもあります。
代表的な投資をチェックするだけでも、その対象は数多く、それぞれに特徴があり、同時にメリットもデメリットもあります。
投資初心者は、まずそのことを知ってから、投資対象を選ぶべきです。 現在、主要対象である預金、株式投資、投資信託、FXをチェックしておきましょう。
銀行預金 | 株式投資 | 投資信託 | FX | |
---|---|---|---|---|
元本保証 | ◎ | ない | ない | ない |
リスク | ない | 大きい | 普通 | 特大 |
リターン | 極小 | 大きい | 普通 | かなり大きい |
銀行預金
銀行預金、外貨預金は利率は低いのですが、お金を使わず運用するという意味では、投資の対象商品といえます。 銀行に預けた投資家の資金は、銀行(家)がその資金を運用します。 たとえば、企業の設備投資金としてに貸し出されたり、債券などの金融商品に投資されることが多いです。
利率の低さは、その代わりに元本保証をうたうからです。外貨預金の場合は、外貨での額面は保証されても、日本円両替時には元本割れすることがあり得るので、注意です。外貨預金は商品によって条件が違うので、個別に確認してください。
株式投資
株式投資は、成長する企業に投資して、その企業が生み出した利益の一部を戻してもらいます。あるいは、値上がりした株を売却して購入時との差額を利益とします。
うまく運用できれば、大儲けできる可能性がありますが、大損する可能性も同様にあります。元本保証ではありません。
投資信託
投資信託は、投資の専門家に自分の資金運用を任せます。 専門家への運用手数料を支払う必要があるため、リターンは少なくなりますが、素人が行うよりも、大幅にリスクが軽減されます。
FX
FXは外国為替の値動き投資します。取引手法が専門家向けのもので、レバレッジなどギャンブル的要素も絡みます。 専門家は、そのギャンブル的要素をリスク分析して、攻めと守りを使い分け、利益を出しています。もちろん、元本保証ではありません。
かつては、専門家や企業だけの世界でしたが、現在は個人でも行うことができます。
投資の誤解からみる投資
投資の誤解 まとめ
- 大資金が必要なわけではない
- 投資とギャンブルは別物
- 投資は経済活動である