個人事業主におすすめの決済システムは?オンライン決済!

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お客さんからどの方法で支払ってもらうと負担が少ないんだろう?

オンライン決済システムの導入をまず考えよう

英会話教室や、学習塾、ケーキ屋さんなどの飲食店、自分のスキルを活用して個人事業主てやっていくにも、まずはお客さんからお金を受け取るための決済システムを考えなくてはなりません。

オンラインショップだけなら、Amazon や楽天にお世話になる方法もありますが、手数料には不満が残ります。ここでは、店舗ありでオンラインにも進出したい個人事業主が、どういう決済システムを導入することで、事業がうまくいくのか分析してみたいと思います。

でも、決済システムを導入するには、まず法人化する必要があると考えがちです。 まだ法人化していない個人事業主は決済システムなんて導入できないと考えがちですが、そうでもありません。

なお、ここでのお話は、前提として、すでに自分のお店、商売の場所を持っている人が前提です。 これから商売を始める方にも役立つ情報ですが、オンラインだけで販売するなど、実店舗を持たない場合は本記事はあまりお役に立てないかもしれません。

予習ポイント

  1. オンラインではクレジットカード決済が基本
  2. オンラインでは入金されるタイミングに違いがある
  3. オンラインではリンク決済を積極的に活用すべし

必要なサービスをチェック

  • 店頭決済では、カード決済とタッチ決済が必要か?
  • POS システムと売上分析が可能なデータが必要か?
  • オンラインではリンク決済必要か?
  • オンライン請求書への対応が必要か?

家族でちょっとしたパン屋さんやケーキ屋さん、学習塾とセットで教材販売などを始めようとしても、まずはどのような形でお客さんに報酬を支払ってもらうかを決める必要があります。ここが甘いと、税金計算(確定申告)の時に手間取るだけでなく、お客さんに嫌な思いをさせて、結果的にビジネスが上手く回らなくなることがあります。

一番原始的なのは、「現金決済のみ」でビジネスをすることですが、流行病の伝染可能性を考えると、決して有利とはいえません。現金決済は今後、大型紙幣(一万円札)を廃止するなどの政策決定がなされると、もっと不利になり、店舗の紙幣計算の手間が増えると考えられます。(でも、現金決済を受けつけないというのも好ましくありません)

オンライン決済を大きく分けると3つ

オンライン決済の分類はいくつかの観点からなされたものがありますが、ここでは利便性のみに着目して分類します。 利便性というのは、すぐに使えるかどうかという観点です。利便性を増せば安全性が犠牲になる傾向があるものですが、各方法ともにその点は細心の注意と常時セキュリティチェックがなされて、担保しています。

  1. カード番号を入力するもの(例:Visa、Master、JCB など)
  2. 非接触ICチップで認証するもの(例:Suica、Edy、Waon など)
  3. ID とパスワードで認証するもの(例:Docomo、au、SoftBank、PayPal、Apple Pay など)
  4. 請求書を発行するもの(例:コンビニ決済)

上のリストで番号が若いものは利用が簡単です。つまりユーザーフレンドリーです。クレジットカードは最も利用されている決済方法で、カード番号だけで決済できてしまうため、オンラインでは危険だと感じる人も多いと思います(特にネットショッピング初心者はそう感じるはず)。ところが、現在生き残っているカード会社は、その点は抜かりなく、人のカード番号を盗み見てそのカードで自分の支払いをするみたいな、ズルはできません。カード会社独自の不正を見抜くノウハウが構築され、日々更新されているので、そこらの窃盗団ごときが不正利用できるほどヤワではありません。また、利用者にはカード会社経由の不正利用支払保証が付随しますので、不正利用されたとしても実害を被ることは例外的です。実店舗では専用のカードリーダー(端末)を導入する必要がありますが、オンラインでは不要です

Suica や Edy は非接触 IC カード(スマホ)で認証しますので、パスワード等を設定していなくても使えます。IC チップそのもののハッキング対策は徹底的にされていますので、カードをコピーすることも困難で、安全性も高く利便性も高いです。一方で、その利便性の高さは、カードそのものを盗まれてしまうとそのカードを不正利用できてしまうという、裏腹な危険性も残ります。しかし、それは利用者が注意すれば防げるレベルです。 オンラインで利用する場合は、利用者が専用リーダー(主にSony製)を入手する必要があるので、この点が利便性の足かせになる可能性があります。

Docomo に代表される ID とパスワードで認証する決済は、かつては ID とパスワードが流出したり、推測されたりすると、それだけでなりすまし利用などの不正使用されるリスクがありましたが、現在ではワンタイムパスワードの発行等も合わせて、安全性は高くなっています。また、キャリア決済の場合は SIM カードとスマホの ID も合わせて利用登録するケースもあり、ID とパスワードだけでは、不正利用ができない方式に移行しています。

コンビニ決済に代表される、請求書を発行するタイプは、現在はIT音痴・情弱と揶揄される人に救いの手を伸ばしているというようなサービスで、本ページをお読みの方には知識として「今でもある」という程度の認識で十分かと思います。本記事には、この決済方法はオンラインだけでは完結しないため、オンライン決済には含めないことにします。ただし、軽視しているわけではありません。

上の『インターネットで購入する際の決済方法』の出典は総務省です。コンビニ決済も、無視できない割合を占めていることを留意してください。また、「ID決済系」は含まれておりません。 傾向としては、コンビニ決済と銀行系の窓口決済は年々減少し、その他のオンラインだけで完結する決済が増えています。

データから読み取るオンライン決済導入検討

上の総務省のデータから、クレジットカード決済はほぼ8割を占めているので、これに対応しない選択はありえません。そのため、以下の内容はクレジットカード決済を導入することを前提にしています。

リンク型決済についての基礎知識

オンラインだけで完結するリンク型決済は、あらかじめ、管理者が「商品」や「値段」を設定しておけば、その商品を決済するための(URL)リンクを生成できて、それを SNS などにコピペして相手に渡すことができる決済手法です。

  1. SNS の DM に決済用URLをコピペしてユーザーに送る
  2. メールにURLをコピペするだけ
  3. ブログ(ウェブ)にURLをコピペするだけ

上はイメージしやすいように無理やり分類しただけで、SNS はインスタや Twitter、LINE など、メールやウェブサイト(ホームページ)などリンクをクリックすれば、ブラウザが立ち上がる環境であれば、どれでも使えます。 なお、ブラウザは有名ブラウザ(OS標準のブラウザ、chrome、safari など)であることが好ましいです。

管理画面から生成した決済用の URL を、SNS やメール、ウェブサイトにコピペ(設置)するだけで、顧客が簡単に自分のクレジットカード番号を入力できる画面に移動でき、オンライン上で決済を完了させることが可能になります。

何のためにオンライン決済システムを導入するかをまず整理

  1. ユーザーの利便性の向上
  2. 未回収・不正取引のリスクの低減
  3. 運用負担の軽減と業務の効率化

いずれも、導入側の売上を上げるためのシステムになります。ユーザーが現金を現時点で持っていなくても、カードなどがあれば決済でき、ツケ払いのような回収できない売上になることもありません。そして、システムかせ簡単に運用できれば、アルバイト員が手続き作業を容易に学習できるので、仕事の負担が軽減されます。

  • POSレジのレジ作業の簡略化
  • キャッシュレス決済を導入したい。
  • スタッフが増え、管理が必要になりそう
  • 在庫を管理したい
  • 販路拡大のためにネットショップを開きたい
  • 予約を管理したい

店頭現金決済はいついかなる時も用意するに越したことはありません。しかし、現在では最低限の準備でも良さそうです。 かといって、全く対応していないと、やる気のない店舗という感じになりますので、店頭現金不要と割り切りすぎる場合は注意が必要です。販売の規模がまだまだ小さいうちは、上の項目の殆どを考慮する必要もないのですが、少しでも効率を重んじ、費用対効果を求める場合は、初期の段階から慎重に決済システムを考えていかなくてはいけません。

なお、個人事業主の入金に活用できるシステムとしては、オンライン決済代行サービス以外にも、個人間送金アプリがあります。 このページではオンライン決済を前提に話を進めます。 オンライン決済を導入することは、ECサイトだけでなくや個人英会話スクールの会費徴収、小売業界の後払い決済などにも必須かつオススメです。

オンライン決済代行サービスは何のために導入するか

オンライン決済代行サービスは多種多様な決済手法を一括導入するために利用します。モノによっては特定の決済手段に特化して契約を結ぶありますが、個人事業主の場合多くはうまくいきません。特に利用者が少ない決済手段(例えば特定のクレジットカードブランドに限定して契約する)に特化してしまえば、顧客側にはその不便さだけが際立つことになります。 そこで、クレジットカード、電子マネー、口座振替から後払い決済にいたるまで、多様な支払手段に対応したオンライン決済代行サービスを利用するのが、常套手段です。

本当にお手軽に利用できるか?審査は?

オンライン決済の便利さは、楽天やアマゾンを利用する人には常識になっているはずです。銀行振込などで代金を支払う方法もあれば、多くの人が利用するクレジットカード払い、流行りの携帯キャリア決済にいたるまで、顧客に都合の良い支払い方法を提供することは、扱うサービスや商品の良し悪しを判断する以前に、顧客を掴むためのキモとして認識しておきましょう。

この便利なオンライン決済ですが、個人事業主が導入するためには、まず審査があります。これは当然です。人様のお金を扱うものなので、審査なしで利用できるようなシステムは逆に信用できません。この審査ですが、事業のレベルに合わせて緩くしたり、厳しくしたりして判断されます。

さらに、誤解されがちなのは審査というのは一回だけ体裁を整え得てパスしてしまえば、その後は問題がないと思いがちなことです。これは、現在においては全く当てはまりません。ほぼまともな決済サービスを提供する会社は、常時審査が継続しています。そのため、適当な体裁を整えるだけでは、その後ずっと継続される審査にパスし続けることが難しくなります。 審査通過後も、しっかり事業活動を安定させることにも注力することは前提になります。

(考える)POSレジの必要性を予め予想しておく

ちょっとした店を始める、小物などを店頭販売したいという場合は、POS レジがある方が便利です。いつどの商品がどれだけ売れたかなどを把握できて、結果的にレジ締めが簡単になるので、店頭販売が前提なら導入は積極的に考えるべきです。しかし、スタッフなしの自分ひとりで運営する場合は不要です。 不要ですが、将来的にスタッフを雇うことが前提の場合は、早めに導入しておくほうが事業計画が立てやすいというメリットがあります。小売販売等を意識している方は、将来的に POS レジを導入する可能性も考慮しておきましょう。

始めやすい決済サービスをピックアップして比較

 SquareAir ペイ楽天ペイ
決済手数料3.25%(JCB 3.95%)3.24%(JCB3.74%)3.24%(JCB3.74%)
決済方法国際ブランドカード
電子マネー
PayPay
国際ブランドカード
電子マネー
QRコード
国際ブランドカード
電子マネー
(QRコード)
導入スピード最短当日から1−2週間最短3日から
振込手数料なしなし楽天銀行の場合は無料
その他の銀行は210円/回
入金サイクル最短翌営業日
(三井住友銀行/みずほ銀行)
月に3回or6回最短翌日入金(楽天銀行)
POSレジ自社アプリ(無料)
他社アプリも連携可
自社アプリのみ使用可なし
他社アプリとの連携必須
対応OSiOS / AndroidiOSiOS / Android
ECサイトとの連携プラグイン・APIで使用可能使用不可使用不可

リンク型決済の実際的利用

リンク型決済(オンラインチェックアウト)は、スマホのページなどに決済用のURLを読み込ませて、顧客の決済を間違いなく進めることができるお助け道標のようなものです。

以下のような方は、この機能があるのとないのでは(使うのと使わないのでは)売上に何倍もの差ができます。

  • 期間限定で販売したい
  • すぐに販売するので買ってもらいたい
  • SNSで告知をするのがメイン
  • すでにホームページがあるので活用したい

使用例

TAROU さま、インスタでオーダーメイド革財布の販売のお知らせです。

YAMADA さま、オンラインイベントでの決済はこちらからお願いします。

このような、決済用のリンクを約5分で作成できます。ネットショップを作らなくても、SNS にこの作成した決済リンクを貼り付け、支払いを受け付ける事ができます。

リンク型決済サービスの比較

 SquareSTORESBASE
決済手数料3.6%
プレミアムプラン(6,800円/月):3.3%
(JCBのみ3.95%)
5%
スタンダードプラン(2,178円/月):3.6%
スタンダードプラン3.6%+40円+サービス利用料3%
グロースプラン(5,980円/月)2.9%
決済方法国際ブランドカード国際ブランドカード
キャリア決済、銀行振込
コンビニ後払い、Paydy後払い
Paypal、楽天ペイ
国際ブランドカード
キャリア決済、銀行振込
コンビニ後払い
Amazon Pay、Paypal
導入スピード最短当日から4営業日~最長2ヶ月前後最短当日から
振込手数料なし275円+事務手数料
(1万円未満):275円
振込手数料:250円+事務手数料(2万円未満):500円
入金サイクル最短翌営業日月末締め翌月払い
(最大2ヶ月)
(翌営業日振込:3.5%
(スタンダードプラン1.5%))
最短10営業日から
(最短翌営業日振込:1.5%)

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